妊娠中の食事で気を付けたほうがいいこと
妊娠中というのは、お腹の赤ちゃんを守るために母体の健康状態が目まぐるしく変化している時期です。
胎児の正常な発育と母体の保持のため、妊娠前に比べてエネルギーやたんぱく質、鉄分、カルシウム、ビタミン類などの栄養素を多く必要とします。
また、妊娠期間中は貧血、便秘、肥満、高血圧などを予防することが、
胎児の正常な発育を保つうえで大切になりいます。そのため、妊娠中は特に食事のとり方に気を付けていくことが大切になりります。
<妊娠中の食事のポイント>
- 妊娠初期(0週~15週)
この時期は受精卵が細胞分裂を繰り返し、胎児を形成する時期です。
タバコ、アルコール、食品添加物などの害が出やすい時期ですので摂らないように気を付けていきましょう!
特にタバコ・アルコールは胎児に移行されやすく
胎児の発育不全・流産・早産・奇形などのリスクが上がるとの報告もありますので
妊娠発覚後に即止めていただくことをオススメいたします。
妊娠初期で多くの妊婦さんが経験すると言っていいほど現れる症状は「悪阻」です。
人それぞれ症状も辛さも違いますが、
悪阻により、臭いに敏感になったり、よだれが増えたり、嘔吐したりといった変化が現れます。
この時は、栄養のバランスを考えるより、
とにかく口にできる物を食べていただき、脱水にならないようにこまめに水分初球をしていただくことが
大事になります。
悪阻の時のおススメジュース
紫蘇6~10枚を水200㏄で、半量になるまで弱火で煮る。
そこに生姜の卸汁小さじ1杯、レモン汁小さじ1杯を加えて少しずつ飲む。
- 妊娠中期(16週~27週)
安定期に入ります。悪阻も徐々に落ち着いき今度は体重増加が著しくなる妊婦さんも多くなります。
3食の食事を整えお腹の中の赤ちゃんに栄養をたっぷりと届ける意識をしましょう!
また、お腹も徐々に大きくなってくるため便秘で悩むママさんも多くなります。
バランスが良いお野菜中心の食生活を心がけてみてください!!
<3度の食事ポイント>
妊娠中は、母体と赤ちゃんの栄養分を食事からとらなくてはいけないので、
ビタミン・ミネラルの必要量も必然と増えてきます。
普段の食事が、カップラーメン、レトルト食品、スーパーの調理済み食品、冷凍食品などの頻度が多い場合、
必要な栄養が取れおらず、お腹の中の赤ちゃんに十分に栄養が行き届いていない可能性があります。
上記の利用は避け、出来る限り自炊・手作り料理を心がけ栄養のバランスを良くしましょう!
毎食揃える物3種
・主食:ごはん、パン、麺類(パンと麺は太りやすいためご飯がオススメ!)
・主菜:お肉、お魚、卵、大豆製品など
・副菜:野菜
この、主食、主菜、副菜の3種を揃えることを意識してみてください!!
丼や単品料理の場合はお野菜が不足している可能性がありますので、
しっかりと副菜を取り入れることを意識してみてください!!
<妊娠中の便秘の対策>
もともと便秘で悩んでいる女性も少なくありませんが、
妊娠するとホルモンバランスの関係や腸がお腹で圧迫されてしまうことが原因で便秘気味になったりします。
便秘を防ぐポイント
・毎朝トイレにいく習慣をつける(便意がなくてもトイレに行く)
・適度な運動をする
・食物繊維が豊富な食事を心がける
食物繊維は、便秘を改善する他、糖質の吸収を抑制し肥満防止の効果があったり、腸内環境を整える働きをしたりと
私たちにとって嬉しい効果ばかりです!!
食物繊維をとるためには、1日に350gのお野菜・きのこ・海藻類を摂ることが目標とされています。
毎食100g以上のお野菜を摂りたいですね。
100gの目安として、
「調理をする前の状態(生)で両手の平にこんもり盛る量」
が大体100gになります。
色々なお野菜を組み合わせて1日の目標量に近づけましょう!!
- 妊娠後期(28週~40週)
この時期からお腹がぐぐっと大きくなり貧血やたちくらなどの症状が出てくる妊婦さん多くなります。
食事からしっかりアプローチしていきましょう!
<妊娠中のカルシウム補給>
妊娠中は、胎児の骨・歯の土台形成のため、妊娠前より1.5倍以上のカルシウムを消耗します。
カルシウムが不足すると、産後にママの骨がもろくなり骨折したり、将来的に骨粗しょう症が起きやすくなります。
また、妊娠中の浮腫みの原因にもなりますのでしっかりと食材からカルシウムを補給しましょう!!
妊婦さんののカルシウム推奨量は、660g/日です。
オススメの食材(100g中のカルシウム含有量)
・丸干しイワシ(440g) ・シシャモ(330g) ・ちりめんじゃこ(520g)
・木綿とうふ(120g) ・納豆(90g) ・モロヘイヤ(260g)
・小松菜(170g) ・大根の葉(260g) ・切り干し大根(540g)
・ひじき(1400g) ・いりごま(1200g)
<妊娠中の貧血予防~鉄補給~>
妊娠すると母体の造血や赤ちゃんの発育・発達・胎盤の形成のため鉄の需要が増えるので、
貧血の症状が出やすくなります。
そのため、妊娠初期に症状がなくても週数が進むにつれて貧血気味になる人が増えてきます。
貧血を防ぐポイント
・鉄を多く含む食品を積極的に取り入れる(下記を参考にしてください)
・ビタミンⅭは鉄の吸収率を上げるため、ビタミンⅭ豊富な野菜・果物と一緒に摂る
・植物性の鉄(野菜・大豆製品)より動物性の鉄(肉・魚)のほうが吸収率が良い
・お茶やタンニンに含まれるタンニンは鉄の吸収を阻害すため飲み過ぎには注意する
・加工品、インスタント食品などに含まれる添加物は鉄の吸収を阻害すため食べ過ぎには注意する
妊婦さんの鉄推奨量は、初期7.5~8.0mgmg/日、中期・後期21.0~21.5mg/日です。
オススメ食材(100g中の鉄含有量)
・鶏レバー(9.0mg) ・牛ヒレ肉(2.8mg) ・丸干しイワシ(4.4mg)
・カツオ(1.9mg) ・アサリ(3.8mg) ・しじみ(5.3mg)
・厚揚げ(2.6mg) ・納豆(3.3mg) ・小松菜(2.8mg)
・菜の花(2.9mg) ・乾燥ひじき(55.0mg)
<妊婦さんが避けるべき食材>
- アロエ:子宮を圧迫する可能性がある
- センナ:子宮の収縮を誘発する可能性がある
- ウコン:子宮の収縮を誘発する可能性がある
- シナモン:大量の摂取で肝機能の低下や子宮を収縮させる作用が強い
- 油脂の多い食品(カップラーメン、ラーメン、ファーストフードなど)
- 白砂糖(ケーキ、クッキー、プリン、チョコレート、饅頭などのお菓子)
- 激辛食品(唐辛子、キムチ、エスニック料理など)
- 水銀の多い魚(まぐろ、かつお、カジキ、金目鯛、くじらなどの遠海魚)
これらは、一度食べてしまったからと言って直ぐに危険が迫るわけではありません。
過剰摂取はもちろん、日ごろの意識で避けられるようにしておくのがオススメです。
<簡単レシピ>
鯖缶の塩麹煮込み
<材料>
鯖缶 1缶 塩麹 5g
みりん 10g 生姜 2g
水 50㏄
<作り方>
①生姜はすりおろす
②鍋に全ての材料を入れて煮る
すごく簡単で手間がなくおいしくいただけます!!!
鯖缶には良質な脂がたくさん含まれており、疲れ切ったや傷の修復を助けてくれる栄養素がたくさん含まれています!
さらに、良質な油には便をスムーズに出す働きもありますし、缶詰は魚の骨まで食べられますのでカルシウム補給にもぴったりです。
缶詰の賞味期限は長いため、買いだめもしておけますし、頻繁に買い物へ行くこともなくなります!!
まとめ
個々の食材についても紹介してきましたが、あまり神経質にならなくても大丈夫です。
いろいろな食材をバランスよく摂りながら、
赤ちゃんの体を育みよりよいマタニティー生活を過ごしていくのが一番ですが、
子育てに覆われていると、つい自分のことは後回しになってしまいますよね!?
「産後ヘルパー」では、産後母体の回復食や、母乳の出に良い美味しいご飯も作っております。
1食でもご飯を作らないで済む時間があるとゆっくりして休むこともできるかと思います。
疲れた体を癒し健康的な体に回復させるためにも
ご利用していただけたらと思います。
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